代表挨拶

 私の生まれ故郷は沖縄県多良間島で、そこには十分な医療はなく、病気をした母は、島を離れることを余儀なくされました。しかし、多良間島は、昔は在宅で亡くなる方が多く、母も島で最期を迎えることを希望していました。そんな母の願いを実現させるために、私は仕事の介護休暇をとり、母を船に乗せて島に戻り、亡くなるまでの3週間を兄弟や親族たちと一緒に過ごすことができました。母の希望を叶えられたことは、娘として嬉しく、訪問看護という仕事への思いにつながっています。

 私は、「こういう人は在宅では難しい」というのではなく、誰でも、どんな状況にあっても、在宅にいれるのではないかなと思っているところがあります。例えば、がんと併発するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のある利用者さんがいて、体内に高度なCO2が蓄積しやすいため、NPPV(非侵襲的陽圧換気)をしていましたが、がんの手術でやむなく気管切開となったことで、鼻口からのNPPVができなくなりました。本人の、自宅で過ごしたいという希望を叶えるために、私たちは、頻回に訪問し、呼吸介助を行いながら、思考錯誤で、気管孔からNPPVを行うために、装具屋とパーツを作るなど工夫をし、その利用者さんは最期までお家で過ごすことができました。このように、無理かなと思うようなことでも、工夫しだいで、本人の家にいたいという願いを叶えることができるし、それを支援することが訪問看護の役割であり、訪問看護のやりがいであると思っています。

 私はもともと、自分の住んでいる地域に貢献したく、地元の練馬区で訪問看護ステーションを開設しました。都内では、訪問看護ステーションが、年間で約150事業所増えており、これによりサービス品質にばらつきが出ていることが指摘されています。練馬区においても例外ではなく、地域全体の訪問看護サービスの質の底上げが重要と考えます。そのために、行政や関連団体との連携・協働、訪問看護ステーション同士で支えあえる仕組みづくりを進めることも、訪問看護ステーションの管理者として重要な役割と考えます。そのため、多職種で行う勉強会の開催、発足など、日々できることから取り組んでおります。

 経営者としましては、自身の最後の役割は未来を担う後身の育成という思いがあり、スタッフ一人一人の教育に力を注ぎ、事例を通した学びを大切にしています。一緒に働くスタッフを大事にして、スタッフの幸せを一緒に考えながら、スタッフが成長できる事業所の基盤をしっかり作ることが、まず、直近の目標です。そして、地域の利用者や家族、関係機関との一期一会を大切に、スタッフと共に成長し、地域に根差していきたいです。

 一緒に地域づくりをめざす仲間との出会いを楽しみにしています!

代表 土屋清美

看護師になった娘と

代表者略歴

2001年訪問看護ステーションへ入職
2007年日本訪問看護財団訪問看護認定看護師教育課程入学
2008年訪問看護認定看護師資格取得
2010年社会福祉法人 訪問看護ステーション飛鳥晴山苑 立ち上げ所長として入職
2019年1月株式会社つむぐ風設立
2019年6月つむぐ訪問看護ステーション開設

実績

執筆照林社
生命と生活をどう守る?疾患別在宅看護ポイントブック
Ⅶ睡眠障害「3.睡眠中に目が覚める」
学会発表等陰圧閉鎖療法の実際を通して
褥瘡学会 関東甲信越地方会

退院調整フィードバックについて
地域看護学会
COPDの包括的呼吸リハビリテーションにおける看護の役割について
呼吸リハビリテーション学会

有病率・発生率0
褥瘡学会
活動実績床ずれをなくそう!TOKOωTOKO~北区褥瘡プロジェクト~ 発起人 2014年
東京都ステーション連絡会推進委員 2019年
介護保険審査委員 2021年
褥瘡対策プロジェクト 床ずれをなくそう TOKOωTOKO練馬 発足 2024年

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